駅前に「小さな町の生業づくり」
福岡県吉富町は人口7,000人の小さな町。商店がなかった駅前にコンテナをデコレーションした小さなお店(コンテナショップ)が軒を連ねている。これらは吉富町が提供しているチャレンジショップ。吉富町は女子集客をテーマとしている。町の中心部を「オシャレな店舗が点在するエリア」として生まれ変わらせ、人の流れ創出・消費流入による商業活性化を目指しているのだ。
吉富町は「起業したい!」「自分のお店を持ちたい!」という人を募集。「チャレンジショップ」形式で3年間限定、格安家賃で吉富町がコンテナショップを貸与している。3店舗の中でも一際、女子に人気がある店舗が、ケーキ・スイーツを販売する「アンドカフェ」。外装もコンテナを可愛らしくデコレーションしており、販売しているスイーツも、手作り感、かつインスタ映えするスイーツが並んでいる。また、オーダーメイドのバースデーケーキの注文を受けており、町外からわざわざ来店する顧客も多い。駅前には、これまでになかった賑わいが生まれ、吉富町のイメージも変化しつつある。
盛況な「アンドカフェ」も間もなく3年。今後は、吉富町内で空き家を借りる等をして自分の店をオープン予定だそうだ。このように町が資金面、経営ノウハウなどの支援を行い、町の顔を作る。しかも、成功者は移住し継続して町内で店舗を営業する。町の地域ブランド向上と移住定住の一挙両得の施策といえる。
都市農村交流課 プロデューサー 小笠原 雅浩