menu

食で伝える二宮尊徳翁の教え

偉人の教えを物語で説明するよりも、食で説明するカフェメニュー

二宮尊徳が活躍した江戸時代末期は人口減少が起きていた低成長の時代で、現代と通ずる。そして、二宮尊徳は、日本全国で地域再生に尽力した人物なのだが、幼少期の銅像のイメージが先行してしまい、なかなか偉業が知られていない。二宮尊徳は、まずはその地域を徹底的に調査し、原因や状況を探り、課題を抽出し、具体的な課題解決策を講じる、現代でいえば地域活性コンサルタントのような仕事をしていた。

神奈川県小田原市にある小田原城の敷地内にある報徳二宮神社は御祭神として二宮尊徳(二宮金次郎)を祀っている。広く二宮尊徳の偉業や地域再生の考え方を知らしめたいが、多くの人に興味喚起するのは難しい。そこで、考えられたのが新設した「きんじろうカフェ」を通して二宮尊徳の偉業や地域再生の考え方を知らせる方法だ。

「きんじろうカフェ」の食メニューは「呉汁」。「呉汁」はは大豆をすりつぶした汁物。二宮尊徳が66才当時の記録をもとに再現したメニューとなっている。質素ながら栄養価に配慮し、また女性の重たい家事負担を軽減する工夫もされている。このようなメニューが、なぜ好まれたのか、また二宮尊徳がどのようにして地域再生をしていったのかは、お盆に乗せて配布されるリーフレットで学べる。

報徳二宮神社が伝えたい二宮尊徳の偉業や地域再生の考え方と来訪者との接点になっている。

都市農村交流課 プロデューサー 石井和裕

きんじろうカフェの「呉汁」

報徳二宮神社

二宮尊徳像

お電話でのお問い合わせ

03-5232-6866

WEBからのお問い合わせ

お問い合わせフォームへ

関連記事

  1. 「30分間の滞在時間」で商店街が再生

    なぜ「消えゆく灯」は10年後に注目の商店街になったのか?「消えゆく灯」(1999年10月10日熊…

  2. ご当地メニューに必要なストーリーと地産地消

    「大宮ナポリタン」は鉄道のまちの地産地消メニュー全国各地で新たなご当地メニューの開発が盛んに行わ…

  3. 現代のニーズへの対応を加えて賑わい続ける市場に

    個人旅行客への対応で伝統の小売スタイルを維持京都は優れた食文化の歴史を持っている。京都市民からは…

  4. 市庁舎で地域ブランドを伝える。

    世界遺産のある街並みが現代風に復活「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界文化遺産に登録され群馬県富岡…

  5. 地域ブランドのシンボルとなる魚市場

    なぜ大船渡市は食ブランドを確立できているのか?岩手県大船渡市にある大船渡市魚市場は、せり場や荷捌…

  6. 選択と集中で「いちご日本一」のまちへ

    真岡市の石坂真一市長は2017年5月15日に就任記者会見を行い、日本全国のイチゴ生産者を集めた交流会…

  7. ゆるキャラ集合で広域連携を伝える。

    ゆるキャラ大集合イベントが興味を喚起する。自治体単独ではなく、複数の自治体が合同で地域ブランドの…

  8. 良き伝統を次の世代に結ぶ小江戸の人材育成

    蔵の街は市民の力で維持されてきた。埼玉県川越市は、明治時代の川越大火にも耐えた蔵が多く残っている…

PAGE TOP