menu

市庁舎で地域ブランドを伝える。

世界遺産のある街並みが現代風に復活

「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界文化遺産に登録され群馬県富岡市は人の流れが一変した。富岡市は、富岡製糸場を核としたまちづくりを進め「世界遺産にふさわしいまち とみおか」の実現を目指している。富岡製糸場の近くに富岡市役所はある。2017年に新庁舎が完成。世界遺産のある街並みとの調和を意識したデザインで、富岡製糸場の繰糸場と同様に越屋根から光を取り入れ、日射や雨から守る深い軒を採用した。設計は、歌舞伎座や新国立競技場の設計でも知られる隈研吾さん。隈研吾さんは市役所の目の前にある「富岡倉庫」も現代風のデザインとの調和をさせながらリノベーションし、観光客と市民が訪れる交流拠点として創出する。まさに、この一帯は世界遺産のある街並みの復活となる。

スターバックスコーヒーは、ただ飲料を売るのではなく、接客も含めた居心地の良い空間で、カスタマイズしたコーヒーを楽しめることを顧客に約束している。単なるカフェではなく「スタバ」という特殊な空間を提供しているのだ。富岡市の考えも、それに近いものがある。市民や観光客と、かつて、富岡製糸場が創った地域の大きな歴史資産を空間で繋いでいる。

地域ブランドを創るのは、食や観光スポットだけではないのだ。

都市農村交流課 プロデューサー 石井和裕

絹の糸をイメージした壁面

越屋根からの採光

富岡製糸場

お電話でのお問い合わせ

03-5232-6866

WEBからのお問い合わせ

お問い合わせフォームへ

関連記事

  1. 観光に役立つとは限らない世界遺産

    世界遺産登録の本当の意味とは?諮問機関がユネスコに対して、古代遺跡「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関…

  2. 京都市のイベントがクリスマスや桜の季節に行われない訳

    リピーターを増やす観光イベントの在り方。日本最大の観光都市である京都市では、様々な観光イベントが…

  3. 江戸時代と現代の新旧キャラクター

    成田観光のPRに2つのキャラクターゆるキャラとは「ゆるいマスコットキャラクター」のこと。「ゆるキ…

  4. 古墳時代が町の顔

    7名の町の有志の方の発案から始まった。千葉県芝山町は、人口約7,500人。日本一短い私鉄である芝…

  5. 良き伝統を次の世代に結ぶ小江戸の人材育成

    蔵の街は市民の力で維持されてきた。埼玉県川越市は、明治時代の川越大火にも耐えた蔵が多く残っている…

  6. DMO成功のカギは地域アイデンティティづくり

    何で地域の合意を形成していくのか?集客力を高めるDMO(Destination Marketin…

  7. 「天の川」が流れるまち

    七夕まつりがまちの顔に千葉県茂原市で行われる茂原七夕まつりは千葉県では最大の祭り。千葉県内の行祭…

  8. 商店街の顔をつくり回遊を促進する手作り催事

    古くからの商店街がアートの街に変身した。深川資料館通り商店街は地下鉄大江戸線清澄白河駅がある清澄…

PAGE TOP