menu

マルシェだからできるテストマーケティング

人気のマルシェに意欲的に出展する自治体が増えてきている。

自治体は何を目的としてマルシェに出展するのだろう。多くの自治体は、都市生活者に地域産品を販売する、PRする、認知度を上げるということだけではなく、販売実績や顧客(都市生活者)の意見を検証する、つまりテストマーケティングを行い、分析結果を、その後のブランディング活動につなげている。

なぜマルシェでテストマーケティングを行うことが可能なのだろう。それは、マルシェでは対面販売を行うからだ。対面販売なので、生産者や生産地の販売スタッフが都市生活者である顧客と直接コミュニケーションを取ることができる。つまり顧客の生の声を聞くことができるのだ。また、マルシェ会場でアンケート調査を併用する場合もある(多くのマルシェでは自治体のプロモーションや調査に制限があり、アンケート調査を実施できるのは一部のマルシェのみ)。商品やサービスの売れ筋や購買理由などを明らかにして、顧客視点から、地域産品を都市部で販売する場合の強みや課題を把握することが出来る。スーパーマーケットや県のアンテナショップでの販売との最大の違いはココにある。

マルシェの顧客は良い産品を手に入れたいという想いが特に強い。また、生産者や生産地の人から話を聞いて購入したい傾向がある。対面販売が好まれるマルシェだからこそ、コミュニケーションを通したテストマーケティングを行うことができ、その結果を活かした、より効果的なブランディング活動を行うことが可能なのだ。

インターン研究生 玉田侑也

マルシェでは主に生鮮食品が販売される。

お電話でのお問い合わせ

03-5232-6866

WEBからのお問い合わせ

お問い合わせフォームへ

関連記事

  1. 肥料が創るブランド

    ブランドの由来は家畜の識別のために「焼印を押す(brand)」ことにあるといわれている。栃木県茂…

  2. なぜ宇都宮市は餃子の街になったのか。

    「餃子でまちおこし」には根拠があった。餃子の本場である中国北東部に駐屯していた陸軍第14師団の本…

  3. 味のお墨付きを得る

    調査結果によって「芳賀のめぐみ」の美味しさは数値化をされた。日本全国に産品ブランドが乱立している…

  4. 地域を表現する新しい酒造り

    花の酵母で新商品を開発するという挑戦神奈川県開成町にある瀬戸酒造店は、慶応元年(1865年)に創…

  5. 食で伝える二宮尊徳翁の教え

    偉人の教えを物語で説明するよりも、食で説明するカフェメニュー二宮尊徳が活躍した江戸時代末期は人口…

  6. 食提供で観光施設が変わる。

    ばら寿司とぼたもちで女性に人気に豪商 稲葉本家は織田信長家臣、美濃の稲葉一族の末裔と言われ、江戸…

  7. 商店街、商工会と制作会社がつながり生まれたガルパンブーム

    地元が楽しければ外から人がやってくる。「ガールズ&パンツァー」通称ガルパンは、戦車に乗った女子高…

  8. 地域産品の強いブランド力を分解する。

    地域資源の「3つの価値」と商品の競合優位性を高める「プロダクトコーン理論」地域産品や地域産品を使…

PAGE TOP