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アンテナショップよりも効率的な首都圏戦略がある

なぜアンテナショップではだめなのか?

鹿児島県長島町は人口10,921人(平成28年1月1日現在)。温暖な気候と青く美しい海岸線に恵まれた町だ。世界一の養殖ぶりを始め、内海の八代海と外海の東シナ海に囲まれた環境の中で、タイ、タコ、伊勢エビなど多様な海産物に恵まれている。その長島町がユニークな首都圏戦略で注目を集めている。特に、日本三大急潮の流れの早い海で育ったブランドぶり「鰤王」の知名度と評価を高めるために、年間を通して首都圏で試食機会を創出する施策を実施している。しかも、無料の試食ではなく販売で。

従来、このような施策を実施するために、多くの自治体はアンテナショップの開設を進めてきた。または、加工品を提携する販売店の地方物産コーナーで販売するという方法を採用してきた。しかし、アンテナショップを開設すると莫大な費用が必要となる。販売店の物産コーナーでは、優れた地域産品の本当の美味しさを体験していただきにくい。

そこで、長島町が採用したのはオリジナルのキッチンカー「長島大陸ブリうま食堂」を使用して、暖かい弁当を販売するという方法だ。平日は「ランチ難民」と呼ばれるオフィス街の一角に出店。週末は、食イベントやスポーツイベントの会場に出店。これを継続する。しかも、大胆なビジュアルのキッチンカー「長島大陸ブリうま食堂」が都心を走るだけでも、ブランドとの接点づくりもできる。費用を抑え、確実に、クオリティの伝わる方法でブランド認知と理解を高めていくことができるというわけだ。

地方創生では費用効率を考慮した新しい手法が続々と誕生している。

都市農村交流課 プロデューサー 石井和裕

ぶり

この大きさ、覚悟してください ブリデカ弁当

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