「女子サッカー」というマイナー競技であっても市のシンボルになる理由とは?
全国には約1,700の市町村がある。その中で地域ブランドを伝えるためには、わかりやすい象徴的なシンボルや絶対的な強みが必要になる。オンリーワンを見つけ出すことが大切だ。例えば、神奈川県大和市は「大和市スポーツ推進計画」に沿って、「女子サッカー」を基軸とした施策を展開。「女子サッカーのまち」を宣言した。「スポーツの発展」を通して「地域の活性化」に力を注いでいる。
なぜ、オンリーワンなのか?そこには理由が必要だ。2011年にサッカー日本女子代表(なでしこジャパン)がワールドカップに優勝し、世界一に上り詰めた。女子サッカーは日本が世界一を認められた競技の一つだが、その世界一メンバーの中に3名の大和市にゆかりがある選手が含まれていたのだ。また、日本女子代表の愛称「なでしこジャパン」が命名された当時のメンバーにも大和市出身選手が含まれていた。そこで、大和市は、大和市の「やまと」と「なでしこジャパン」の「なでしこ」を組合わせれば「やまとなでしこ」となることにも目をつけて、「女子サッカーのまち」としてオンリーワンであることを全国にアピールすることにしたのだ。
「女子サッカーのまち」大和市は、大和市内の女子サッカーチームの運営支援、女子サッカー大会の開催等々を実行。選手の手形、足型の展示、陸上競技場の名称を「大和なでしこスタジアム」に変更するなど、着々とオンリーワン・アピールを進めている。
都市農村交流課 プロデューサー 石井和裕

世界一に輝いた、なでしこジャパンのメンバーの手形が飾られる大和駅前。