menu

水と城の街を印象付ける銘菓の売場づくり

カラフルな売り場が地域の地域の歴史・風土を今に伝える。

大垣市は慶長5年(1600年)の関ケ原の戦いでは西軍・石田三成の本拠地となった大垣城の城下町。かつての大垣城は、水堀を幾重にもめぐらせた堅城で、大変規模の大きな要塞だったと言われている。また大垣市は「奥の細道むすびの地」とも言われ、江戸時代には松尾芭蕉が「奥の細道」の旅を終え、伊勢に向かって船出をした場所でもある。良質な地下水が豊富で、市内には大垣城を中心に水路がめぐらされた。現在でも、水路の脇に江戸時代後半に建てられた住吉燈台が残っているほか、水門川沿いが「四季の路」として整備されている。

「水都」と言われている大垣市の名物「水まんじゅう」は明治時代初めに生まれた。大垣市の「水まんじゅう」は、冷たい地下水に漬けて冷やすよう、葛に水に強いわらび粉を混ぜ、柔らかく炊き上げた生地を、カラフルな「猪口」と呼ばれる陶器に入れて製造される。

「水まんじゅう」は菓子店の店内ではなく、店頭で販売される。「水まんじゅう」が流水で冷やされる姿は「水都」大垣の夏の風物詩となっている。夏の大垣市を訪れた人は、店頭で販売される「水まんじゅう」を見ることで大垣市の成り立ちを感じる。土産として購入された「水まんじゅう」を手渡された家族、友人、知人は、訪れたことのない大垣市が「水都」であることを知る。

地域の歴史・風土が地域産品を生み出し、地域産品が地域の歴史・風土を今に伝えている。

都市農村交流課 プロデューサー 石井和裕

水の底で冷やされる「水まんじゅう」。

店の外、道路に面した屋台で販売される。

季節の自然を楽しみながら歩くことができる「四季の路」が整備されている。

水門川は大垣と桑名を結ぶ運河。おおがき舟下り、たらい舟も運行される。

お電話でのお問い合わせ

03-5232-6866

WEBからのお問い合わせ

お問い合わせフォームへ

関連記事

  1. 「新之助」は何を「約束」するブランドなのか。

    デザインだけではブランドは作れない。「コシヒカリと双璧をなすプレミアム米として育てたい」としてデ…

  2. 地域産品の強いブランド力を分解する。

    地域資源の「3つの価値」と商品の競合優位性を高める「プロダクトコーン理論」地域産品や地域産品を使…

  3. 地域ブランドをどのようにして感じてもらうか

    ブランド認定シールだけが伝える方法ではない。値域ブランドを伝える方法は沢山ある。地域産品に認…

  4. ブランドを伝えるタイアップ手法

    信頼を何で伝えるのかが重要。地域ブランドの信頼性を「どのように伝えるか」、地域ブランドに「どのよ…

  5. 女性観光客の増加をもたらした温泉アートエンターテイメント

    「最古にして、最先端。」が街の景色を変えた。愛媛県松山市は、年々観光客減少。最大の観光資源である…

  6. 地域産品を表現するかき氷

    全国各地で誕生する高級かき氷とは?近年、かき氷がブームだ。当初は日光の天然氷やふわふわ氷など、氷…

  7. シンボルを広場に設置する。

    商業施設と公園の官民連携が「七重の塔」を誕生させた。神奈川県海老名市は東京から50km(小田急線…

  8. 交通事業者と共に伝える

    現地で実感してもらえるように人を送り込める交通広告テレビ、新聞、雑誌、ラジオといった従来型のメデ…

PAGE TOP