真岡市の石坂真一市長は2017年5月15日に就任記者会見を行い、日本全国のイチゴ生産者を集めた交流会合「全国イチゴサミット」を2019年度にも開く方針を明らかにした。真岡市のいちご生産は、作付面積が約144.1ヘクタール。462の世帯が生産農家として栽培を行っている。都道府県別で最大の生産量を誇る栃木県の中でも、最も作付面積が広い自治体だ。
人口約8万人の真岡市は、これまで、いちごと並行して、真岡木綿や蒸気機関車(SL)等を使ったシティプロモーションや観光キャンペーンを行い、市のイメージが分散していた。石坂真一市長就任後は、多数の地域資源から、いちごを選択し集中することを決定。イチゴ生産量日本一のPRで真岡市の認知や地域ブランドを向上しようと取り組んでいる。まずは、公共施設などに「いちご」を冠した愛称を付ける施策を展開。「いちごSLワールド」(SLキューロク館を含む真岡駅周辺)、「市民いちごホール」(市民会館)、「道の駅にのみやいちご愛菜館」(道の駅にのみや内の尊徳物産館)、「いちごチャンネル」(真岡ケーブルテレビ施設)、「にのみやとちおとめホール」(市生涯学習館)、「いちごタクシー」(乗り合い方式のタクシー)等々の愛称が付いている。
この選択と集中により、まず、真岡市民の間で「真岡市はいちご日本一」という意識が浸透。真岡市の顔が統一されて明確になった。同じ栃木県内で先に「いちご市」を宣言した鹿沼市(作付面積は、県内では真岡市、栃木市に次いで3番目)との競争に挑む。
都市農村交流課 プロデューサー 石井和裕

市内に掲出されたタペストリー。

いちごタクシーの案内。

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