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鬼伝説が裏付ける地域の先進性。

京都府北部、「海の京都」の一角に位置する大江山連峰は、ブナ林が原生林として残るハイキングにも最適の地。秋から冬にかけては、美しい雲海を見ることができる。この大江山には鬼伝説がある。中でも最も有名なのが酒呑童子の鬼伝説だ。歌舞伎の題材にもなっている。平安時代、一条天皇の頃。西暦1000年前後の話とされ、南北朝時代(14世紀)の作といわれている。

都と日本海との間を遮る山々の自然の猛威への恐れから、この地域に「鬼」が成立したという説が有力だが、最近は、酒呑童子の鬼伝説は、都に逆らう豪族の反乱者を征伐する際に、豪族が「鬼」が仕立てられたという説も浮上している。「海の京都」は、大陸からの玄関口にあたり、稲作などの大陸文化の流入や、大陸との交流を示す文化財も多く発掘されている。巨大な古墳も多い。鉱物資源が豊富で、大陸の製鉄の文化を取り入れ金属精錬し、武器等を生産し、豪族の独立した文化が発達していたと思われる。

現在は鉱業などの産業が衰退し過疎の地域となっているが、この地域の魅力やアイデンティティを探る際に、古代の先進地域であったという歴史は見逃せない。地域の誇りを呼び起こすために、また、あらためて、大江山の鬼伝説の研究が進んでいる。

都市農村交流課 プロデューサー 石井和裕

鬼伝説の残る大江山では、秋から冬にかけて美しい雲海を見ることができる。

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